要注意! 飼い犬にリードをつけないのは、条例違反!
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今回は、“飼い犬にリードをつけない”ことが条例違反にあたるのか? という疑問について、獣医師に答えていただきました。
各都道府県が定める条例をチェック!
まずは、住んでいる地域の条例を調べてみましょう。たとえば東京ならば「東京 犬 条例」で検索して、「動物愛護および管理に関する条例」をチェックします。たくさん書いてありますが、リードについて書かれているのは、「犬の飼い主の遵守事項」や「犬の係留について」という項目です。※係留(けいりゅう):逃げるおそれがないように、柵などの囲いの中に収容、または固定した物に鎖などでつないでおくこと。
この条例を見ると分かるように、飼い主は常に、犬が走って逃げ出さないように、そして周りに害を加えるおそれのないように、固定したものに鎖などでつないでおくか、柵など囲いの中で飼わなくてはいけません。
警察犬や盲導犬など、例外もアリ
もちろん、警察犬や盲導犬などは除外されます。狩りをする牧羊犬なども、つながれたままではお仕事できませんね。また競技会、展覧会、サーカスの犬も他人に危害を加えない状況であれば例外とされています。そして他人に害を及ぼさないことが明らかである場合は、90日齢以内の幼い犬も除外とする地域があります。さらに、人に対して侵害を加えるおそれのない場所で、迷惑をかけない方法で訓練もしくは運動させる場合には(リードなどをしていれば)適応外とされています。
しかし、実際ノーリードで犬を遊ばせたりしたことによって、犬同士がけんかになってしまったり、他の人を咬んで傷つけてしまった等のトラブルが生じたケースは各地で沢山あります。
どんなにお利口な子であっても、ふと何かでスイッチが入ってしまい、凶暴になってしまったり、恐怖から攻撃をしてしまうこともあり得るのです。万が一、お家のワンちゃんがそのような事態で誰かを傷つけてしまったら、お家のワンちゃんを加害者にしてしまうことになってしまいます。
獣医師からのアドバイス
各都道府県が定める「動物愛護および管理に関する条例」に記載してある通り、飼い主には犬の係留義務があります。つまり、基本的には犬がフリーに放されている状態は許されていないのです。ワンちゃんを飼っている飼い主さんはきっと犬好きの方が多いでしょう。しかし考えてみてください。みんながみんなワンちゃんが大好きな人ばかりでなく、もちろんワンちゃんが苦手な方もいます。そんな方にとってきちんと繋留されていないワンちゃんがいたら、そこには恐怖や嫌悪感しかありません。
自分さえ、お家のワンちゃんさえ問題なければいい、という考えは捨てましょう。ワンちゃんを愛する一人の飼い主として、他人に迷惑をかけないようルールをきちんと守って、楽しく愛犬と過ごしましょう。